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6月, 2015の投稿を表示しています

まないた橋

むかし、むかし、越中の二上山に、気のあらい男の神がおったと。 その男神が、いつもあばれて、田も畑もふみあらしてしまうもんで、村の人たちはこまりはてておった。なんとかして、しずまってもらわねば、どもならん。 そこでそうだんして、村のおもだった者が、男神にたのみにいったんやと。 「そら、おまえらのたのみ、きいてやらんでもない。そのかわりやな、二上山の東の萩野というところにあるまないた橋の上に、まい月一日と八日と十三日と二十三日の四かい、ひとりずつ、うつくしいむすめに、白い着物をきせてさしだせ。」 やと。あまりのむたいなことに、村人たちは、ことばもでんかったが、神さまがいうのでは、どうにもならん。いわれたとおり、白い着ものを着せたうつくしいむすめを、大きなかごにいれて、まないた橋の上にはこぶことにした。 むすめののったかごを、橋の上におくと、人びとは、あとも見ずににげかえった。すると、なまあたたかい風がふいてきて、かごはむすめをのせたまま、二上山のはるかかなたにとびさってしまうんじゃ。 こうして、まい月四人ずつ、むすめがさらわれるようになって、なん年かがすぎた。 このことは、やがて都のみかどの耳にもはいってな、 「二上山の悪神を退治せよ。」 と、行基という徳のたかい坊さんを、越中の国につかわされた。 行基は、むすめのかわりに、白い着ものを頭からかぶって、かごにのらしゃった。 やがて、夜になった。あたりがしいんとしてくると、なまあたたかい風が、ヒュルヒュルヒュウウとなりだした。 風にのった男神は、術をつかって、たくさんの分身をこしらえ、やみの中に、黒いかたまりとなっておしよせた。 行基はかごからとびだして、大きな声をふりしぼり、いっしんに法華経をとなえた。 ゆいぶつよぶつ ないのうくうじん 念珠をおしもむ行基の声は、越中の東のすみ、西のおく、南のはて、北の海まで、ろうろうとひびきわたったと。 すると、男神の術はたちまたやぶれ、分身のすがたもきえた。そして、あとには一ぴきのみにくい大蛇が、行基の足もとで、のたうちまわっておったと。 「うう、くるしい。ゆるしてくだされ。もう、もう、わるいことはいたしませぬ。これからは、村の人たちをまもります。」 そこで行基は、二上山のちゅうふくにある悪王寺の社に男神をまつり、これからは、むすめのかわりに、米をそなえることをやくそくしたと。そして

花さかじじい

とんと、ひとつあったとい。 昔、あるところに、心の優しいじじいとばばあがおったと。 ある日、じじいは山へ柴刈りに、ばばあは川へ洗濯に行った。 ばばあが、川で洗濯をしておると、川上から、どんぶらこ、どんぶらこと、大きな桃が流れてきた。 もひとつこい、こっちへこい もひとつこい、こっちへこい と、ばばあが呼んで、その桃を拾うて帰り、突き臼の中へ入れておいた。 やがて、じじいが山から帰って、 「ばばあ、ばばあ、腹が減ってぺこぺこや。なんか無いけ。 と言うた。 「ああ、さっき、川で大きな桃を拾うて帰った。そいつを土間の突き臼の中に入れておいたから、それでも食べっしゃい。」 と、ばばあが言うた。 「そうかい、そりゃあ、うまいこと。どれどれ、食べようかい。」 じじいは、そう言うて土間へ行ってみて驚いた。突き臼の中には桃ではなくて、かわりに白い犬がおった。 「桃でなあて、犬ころや、犬ころや。」 二人には子供がなかったので、その白い犬ころを、かわいがって育てることにしたと。 犬ころは、ひと椀食わせればひと椀分だけ、ふた椀食わせればふた椀分だけ、鍋で食わせれば鍋の分だけ、どんどん大きくなっていった。 ある日、犬ころがものを言うた。 「おじじ、おらの背中に、鍬とかますを付けっさい。」 じじいは、これを聞いて言うた。 「かわいいお前に、鍬とかますを、どしてくけらりょかい。」 「だんない。付けっさい。」 じじいは、それではと、犬ころの背中に鍬とかますを付けると、犬ころはのっしのっしと歩いて、裏の山の畑へじじいを連れて行った。 山の畑へつくと、犬ころは、あたりをくんくん嗅いでいたが、やがて前足で土を掘り返し、 ここ掘れ ワンワン ここ掘れ ワンワン と、ないた。 じじいが、鍬でざっくりこ、ざっくりこ、土を掘り返すとカチッと音がして、きらきらひかる大判小判に、二分金やら、一朱金やら、お金がたくさん出てきた。 「こりゃあ、たまげた。」 じじいは、かますにお金を詰め、急いで家に帰り、ばばあに見せた。 そして、二人して、お金を手のひらにのせてみたり、すくってみたり、ジャラジャラ、こぼしてみたりして、喜んでおった。 ちょうどそこへ、隣の欲張りばばあが、火種を借りにきて、 「じいさ、じいさ、お前のところには、お金はないと言うとったが、どこからそんなにでかいと、お金がきたいけ。」 と、尋ねた。 人の良いじ

NVIDIAのグラフィックカードドライバはディスク容量をかなり消費する

Windows 7が入っているPCがあまりに遅くなってきたので、ダメでもともとでWindows 10にバージョンアップするつもりになっているのだけれど、そのためには空き容量が最低20GBytes必要だという。今の空きは12GBytesで、 8GBytes以上の何かを消すなり移動するなりしなくてはならない。 DiskInfo というフリーソフトを使って容量を使いすぎているフォルダを探してみたところ、NVidiaのグラフィクカードドライバの古いバージョン、しかもその インストーラがかなりの容量を使っていることが分かった。1バージョンに付き1GBytes弱が使われていて、7回ほどバージョンアップを実行したのでこれを消すことができればかなり助かる。 これらは各々が300MBytes程度の容量のフォルダ、3ヶ所に分散して保管されている。その場所は、 C:\Windows\System32\DriverStore\Filerepository\ C:\NVIDIA\DisplayDriver\ C:\Program Files\NVIDIA Corporation\Installer2\ で、それぞれについて実行したことをメモしておく。 1. C:\Windows\System32\DriverStore\Filerepository\ ここはWindowsがプラグ・アンド・プレイで自動的に周辺機器のドライバをインストールするときに使うインストーラを保管してあるフォルダ。ここのファイルは直接削除することはできず、Pnputil.exeというコマンドラインツールを介して消さなくてはならない。大抵のメーカーは古いバージョンを何世代も取っておくようなことはしていないようだが、NVIDIAはそのまま残るようだ。AMDのグラフィックを使っているPCのほうではたいして容量を使っていなかった。 これを消す時はまず、ツールが出力してくれるサードパーティー製ドライバのリストの中からNVIDIAの古いドライバを探さなくてはならない。コマンドプロンプトを開き、pnputilに-eオプションを付けて実行する。出力結果は適当なファイルにリダイレクトしておくと楽だと思う。      c:\> pnputil -e > pnputilの出力.txt