厚木インターチェンジの近くに 厚木アクスト という 高層オフィスビルが建っています。 基本的には企業の事務所が入居しているビルなのですが、 その3階に郷土資料収蔵室という毛色の変わった施設が 入居していました。 そこが目的で厚木アクストに行ったわけではないのですが、 面白そうなので入ってみました。 部屋は普通のオフィスと同じ作りです。 スチールラックに収まった木製の民具さえ無ければ、 木の香りさえ漂ってこなければ、 事務所です。 そして人の気配がありません。 「奥で作業しています」という立て札があったので、 おそるおそる入ってみると、ひとりぼっちでPCに向かって 作業をしている方がいました。 かなり寂しいんじゃないかと心配です。 展示物の様子は写真の通りです。 鍬や鎌などの農機具、脱穀機、瓶、徳利、食器や家具など、 近くで見てみるとみんな手作りだなという感じです。 織機に開けられている穴も一つ一つみんな不揃いです。 ほぞだって役割は果たしているけれどぴっちり合っていない。 作った人は大変だったんでしょうね。 美術館に並んでいるような工芸品とはひと味違う道具たち。 きっと普通の人が作ったんでしょう。 この脱穀機が完成したら、来年は楽だぞとか思ったはずです。 絶対わくわくしながら作っていたんじゃないかと思います。 こういう物作りを現代に復活させたいなというのが 会社設立の目標の一つです。 ものづくりの個への回帰と言えばいいのかな? 大企業所属じゃなくても、 一流研究施設所属じゃなくても、 資本が無くても、 一流の技を持っていなくても、 先進国にいなくても、