サイドにあるシフトキーを使うことで花配列をもう少し楽にできないか試す

花配列に少し慣れてきたが、慣れても解消されない違和感がいくつか残っている。

1. 右手小指側に1キー分ホームポジションから外に外れる文字があり、花配列で手首が怠惰になっているため、手首を全く動かさずに打とうとすると打ちづらい。「ー」「り」「え」 がそれに当たり特に「え」はつらい。
2. 半濁音を入力するために4回も打鍵する必要があり打ちづらい。
3. 使用頻度が低めの小書き文字「ぁ」「ぃ」「ぅ」「ぉ」の位置が覚えづらい。
4. 「っ」「ゃ」が割り当てられているYキーの位置が 遠く感じる。

大抵は狭い範囲で入力が完結できてしまう花配列のせいで手首が怠惰になってしまったことに起因する。
1番目については月配列など中指シフト系配列に共通する悩みであるらしく、薬指にもう一つシフトキーを増やしてシフト面を増やしたり、数字段にも文字を割り当ててみたりという試みをされている方がいる。どうせシフトキーを増やすのだったら左右サイドにある本物のシフトキーを使ってしまえば新たに潰すキーもなくて良いんじゃないかと思ったのでやってみた。mozc、Google日本語入力のローマ字テーブル定義をいじる方法では実現できないので、DovrakJを使って実現する。DvorakJの花配列定義ファイルに下記の設定を追加した。

/* [shift] + 文字キー */
-shift[
| | | | | | | | | | | |ぇ|
ぴ| |え|ぽ|ぺ|や| |ぅ| |い| | |
あ|ょ|ゅ|ゃ| |ぱ|ぷ|ー|り|お| | |
う| |ぁ| |ゅ|ぃ|っ|゜|ぉ| |ぇ|
{shift}|
]

実際のDvorakJ定義ファイルはこちら⇒ダウンロード
以下のような方針でキーを割り当てた。

1. 「え」を内側に移動させるにあたって「ぇ」の入力と同じEキーを使うようにした。
2. 「ひ」「ふ」「へ」「ほ」 の位置に半濁音「ぴ」「ぷ」「ぺ」「ぽ」を割り当てた。「ぱ」は「ぺ」と被るので空いているHキーに割り当てておく。
3. 小書き文字を入力可能なキーを追加した。キーの位置は「あ」のキーと同じ位置に「ぁ」を、「い」のキーに「ぃ」を、「や」のキーに「ゃ」をというルールで割り当てた。「ゅ」だけは例外で小書きの「ゅ」と同じ位置に「ゅ」を割り当てた。
4. 3とは逆に小書きの「ぁ」「ぃ」「ぅ」「ぉ」の位置に「あ」「い」「う」「お」を割り当てた。
5. まだ空いているキーのうち打ちやすいところをえらんで、Kキーに「ー」(長音記号) 、Lキーに「り」、「,」キーに「゜」(半濁点)を割り当てた。

少なくとも1と2は便利な気がする。何の統計的裏付けも哲学もない変更だけど。
ネットを検索したところ、半濁音を短縮入力する方法としては同手シフトなら半濁音にするという方法を取る人がいるようだ。具体的にはdqなら「ぴ」、drで「ぽ」、dtで「ぺ」、kjで「ぷ」と設定しておく 。この方法のほうがmozc、Google日本語入力などでも実現可能な分よりいい気がする。
月配列ユーザーの間ではサイドのシフトキーはアルファベットの直接入力に使う人が多いようだ。 

結局、同手シフトを使った半濁音入力に落ち着いた

上に小さく書いた通りのdqで「ぴ」、kjで「ぷ」、dtで「ぺ」、drで「ぽ」はそのまま採用。「ぱ」はdgに割り当てた。
他にdeに「え」を。kmに「っ」、dfに「ゃ」 を割り当てた。
これならGoogle日本語入力(mozc)のローマ字テーブルをいじるだけで実装できる。
Google日本語入力(mozc)のローマ字テーブルファイルはこちら⇒ダウンロード